特集 自然と環境の読書案内

のにっき(野日記)


著者:近藤薫美子

出版社:アリス館

ISBN:475200108X

価格:1,575円(税込)

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レビュアー:植原 彰

近藤薫美子さんの絵本をお勧めします。近藤さんの本との出会いは,本屋さんで何気なく『のにっき』(アリス館)を手にしたことからです。
この本は1匹のけもの(いたち?)が死んでいるシーンから始まります。死体の横には,死を悲しむ子どものけものの姿があります。このページに書かれている文字は「11月13日」だけ。
次のページは雨が降る「11月14日」です。でも,死体の陰に何かがいます。
次の「11月17日」、雨も上がって,死体にたくさんの虫たちが集まってきました。そして,「11月25日」「12月6日」・・・と、これでもかこれでもかというくらい、たくさんの生き物たちがこのひとつの死体に集まってきます。そして,翌年には,死体のあった場所は、たくさんの春のお花たちで包まれます。
死体さえ、いろいろな生き物によって利用され、生かされているという自然の摂理をユーモアを交えながら、淡々と、自然体で語っているという絵本です。
感動的なのは最後のページ。ここでの種明かしはしませんが「そうなんだ、命はつながっているんだ!」ということが、ほんとうに実感できる「しかけ」があるんです。
近藤さんの絵本はどれもお勧めです。ここでは『のにっき』のほかに、『くぬぎの木いっぽん』『つちらんど』『かまきりっこ』の3つだけ紹介します。


レビュアーから:山梨県にある乙女高原というところの「自然」と「人と自然との関わり」を守り,育む活動をしています。2001年に仲間と「乙女高原ファンクラブ」を設立。2003年から「乙女高原案内人」という人材養成の講座を開催しています。

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