特集 自然と環境の読書案内

自分の仕事をつくる


著者:西村佳昭

出版社:晶文社

ISBN:4794965850

価格:1,995円(税込)

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レビュアー:青木京(フリーランス)

「象設計集団」の章は特にオススメ。「いい仕事をしたいんだ」と思う時に大切なことは、分野が建築であろうが教育であろうがなんであろうが、同じ。“共有知を育むこと”。それをはっきりと教えていただいた。また象設計集団というのは、今で言えば「環境配慮型」と思えるような建築を、昔から楽しんで作っていたような方々です。風通しのいい施設や土を感じる家、光や植物と仲のいい建物。「象設計集団の建物めぐり」なんていうマニアックなエコツアーもありかもしれないなぁと、ふと、思ったりしました。


レビュアーから:http://www.aokiworks.net/ 
パートナーの青木将幸のサイトです。私が作ってます。おすすめの本の記載もあります。

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<<ブログ「エコたび」に書いたものを転載します。>> こんなもんでいいでしょ?」見るからに、人を小馬鹿にしたモノが溢れているとは思いませんか。 どうせ長く持つ気はないんでしょ? この価格でこの料理、この味。どこに文句あるの。 100円なんだから、すぐ壊れたって何か問題ある? 誰も気にする部分じゃないんだから、手抜きでいいじゃん……。

広告や雑誌などの世界で仕事をしてるわけだけど、「こんなもんでいいでしょ?」という妥協がなかなかできない。だから、いつも締切に追われていたりする。 自分の存在の意味は他人に認められてはじめて確認できるもの。失恋して死にたくなるのは、自分の存在を全否定されるからだけど、それと同じように、「こんなもんでいいでしょ?」という仕事ばかりをしていたり、「こんなもんでいいでしょ?」が見え見えのモノに囲まれていると、自分や他者を愛する気持ちがどんどん削がれていってしまう。 今の世の中がなんか変なのは、この風潮があまりにも増大してしまったからなんじゃないか……。

そんな思いをずっと持ち続けていたときに、出会ったのが『自分の仕事をつくる』。自然と環境の読書案内で青木京さんが紹介してくれた本で、デザイナーや建築家など、モノづくりをする人たちの「働き方」をルポルタージュしたものだ。青木さんのレビューの中にあった象設計集団は僕も気になる存在だったので、さっそく購入して読んでみたら、まえがきの段階で唸ってしまった。「こんなもんでいいでしょ?」が、まさにそのままの言葉で書かれていたからだ。 「この世界は一人一人の小さな仕事の累積なのだから、世界が変わる方法はどこか余所にではなく、じつは一人一人の手元にある。(略)問題は、なぜ多くの人がそれをできないのか」。自分の仕事をすることが人を満足させ、社会を変える力になることを、著者・西村佳哲はモノづくりにこだわる人たちを訪ねることで解き明かす。 働き方を訪ねた現場は他に、グラフィックデザイナーの八木保氏、工業デザイナーの柳宗理氏、アウトドア用品のパタゴニア社、洋服をはじめ家具や食器、リネン類などの幅広い創造を行うヨーガン・レール氏など。 自分が働く意味を見失いつつある人たちにぜひ読んでほしい一冊だ。 -- やまなか 2005-04-22 (金) 19:56:18